第1話
セックスレスの原因は夫の不倫!?
私の名前は、まお。
横浜在住で、30代半ばの専業主婦。
夫は、都内の会社に勤めるサラリーマン。
夫とは、7年前に結婚した。
子どもは、かわいい5歳の息子がいる。
幸せそうな3人家族に見えるかもしれない。
だが、それはあくまで他人から見た姿でしかない。
今、私は家庭内で大きな不満を抱えている。
夫とは、もう5年ほど夫婦の夜の営みが無い。
いわゆるセックスレスなのだ。
息子を生むまでは、週に3回ほど夜の営みはあった。
だが、息子を産んでから夫婦の営みは無い。
旦那が求めてくることは一切無くなったのだ。
私は、周りの主婦仲間に相談した。
意外にも主婦仲間でも、セックスレスは多い様だ。
だが、みんなは別に気にしていなかった。
だが、私は違う。
大いに不満なのだ。
私が思うに、夫婦には夜の営みが重要なのだ。
営みがあることで、男女としての繋がりが保たれる。
夫婦である前に、愛し合う男女という関係が必要だと思う。
それに、そろそろ二人目も欲しい。
私の年齢は30代半ばに差し掛かるので、今年か来年には2人目を妊娠したい。
そのためには、セックスレス状態ではダメなのだ。
しかし、夫は私の誘いに全く応じてくれない。
もはや女性として見られていない気がする。
子どもを育てる母親か、もしくは家政婦であるかの様に扱っている。
たまに身体を触ってくるが、絶対に営みには発展しない。
私の反応を見ているだけだ。
もちろん、私もできる限りの努力はした。
夫に相手をして欲しくて色々試してみた。
外見にも気を使うようになった。
30代女性として魅力的な服を着るようにした。
化粧の仕方も変えて、大人っぽいメイクにした。
独身時代はキレイとか言われていたので、悪くはないはずだ。
内面も磨くようにした。
仕事を頑張っている夫をいたわって肩を揉んだりした。
家にいるときも、色々と夫を気遣うようにもした。
その上で、夫に訴えた。
たまには”して”欲しい、と。
もちろん、重くならない程度に。
だが、夫は『疲れている』『また今度な』を繰り返すばかり。
何度誘っても、夫が相手をしてくれる素振りはない。
結婚した当初は、夫とは常に愛し合っていた
最高の人生のパートナーだった。
だが、それも子どもを産んで月日が経つと変わってしまった。
今はただの家政婦として見ていない様だ。
あぁ。
もう夫は、私の事を一人の女性としては見ていないのか。
セックスレスを解消しようと夫に訴える日が続いた。
だが、私が営みを求めるほど、夫との関係はギクシャクしていった。
そして、次第に夫との喧嘩が増えてしまった。
一度相手のことがイヤになると、気持ちはドンドン離れてしまう。
いつしか、夫の行動が気に触るようになってしまった。
食事の際の食べ物を噛む音。
夫が入った後のトイレのにおい。
朝、眠そうに顔をこする姿。
夫の洗濯物と一緒に下着を洗う事。
些細なことでイライラしてしまっていた。
前までは、こんな事考えなかったのに。
家にいても、落ち着かなくなった。
夫との挙動生活全てにストレスを感じるようになった。
夫の顔を見るだけでイライラしていた。
一方、夫も私に対して不満が募っている様に感じた。
何かあると、徹底的に私を無視するようになった。
口論になると、大声で怒鳴るようになった。
手こそ出してこなかったが、モノに当たるようになった。
私たちが喧嘩をすると、
幼い息子は目に涙を浮かべながら黙っていた。
さらに夫は、生活費も出し渋るようになった。
給料日に夫に強く催促しなければ渡してこない。
収入を夫に依存しているという現実が悔しく、ますます夫のことが嫌いになった。
あぁ、夫がムカツク。
見るだけでイライラする。
ふとした時に、離婚が思い浮かぶようになっていた。
もし息子がいなければ、既に離婚を本気で考えていたかもしれない。
だが、実際に息子がいると、子どものことを思うと離婚は簡単ではない。
また、お金の問題もある。
専業主婦の私は、夫の収入に頼っている。
夫と離婚などしたら、どうやって生活すれば良いのか。
生活のためにも、夫との生活を我慢しなければならない。
専業主婦にとって離婚がいかにハードルが高いかを実感した。
だが、果たしてこのままで良いのか。
モヤモヤした気持ちを抱えながら過ごしていた。
ある日、生活用品を買おうと思い、家のパソコンを使おうとした。
普段はスマホからアマゾンで買い物をしていた。
だが、主婦仲間との会話で楽天市場で買えば、ポイントがたくさん貯まると聞いた。
そこで、パソコンで会員登録しようと思ったのだ。
家のパソコンは、主に夫が使っている。
私が使うのは久しぶりだ。
パソコンを起動させ、グーグルで検索しよう。
私は、グーグル検索で『楽天』と検索しようとした。
そのため、最初に『ら』の文字を入力した。
その時、なんと検索欄には、
『ラブホテル』
『ラブホテル 渋谷』
『ラブホテル 渋谷 安い』
などが検索候補として出てきた。
えっ!?
どういうこと!?
検索で『ら』と入力して、『ラブホテル』が候補になるのが普通なのか?
私は、自分のスマホで検索画面で『ら』を乳入力してみた。
『ランチ』
『ランチ おすすめ』
『楽天カード』
これらは、私が昨日検索していた単語だ。
最近検索した言葉は、候補として表示されるということか。
では、パソコンで検索した時に出てきた『ラブホテル』はどういうこと?
夫が『ラブホテル 渋谷』と検索したってことは、最近探したってことよね!?
しかも、『安い』って、自分が行く目的で調べたのかもしれない!?
怪しい。
いた、怪しいどころではない。
間違いない…。
私の夫は、不倫している…。
まさか夫が不倫していたなんて。
一気に、夫への嫌悪感が高まった。
夫の不倫を疑い出すと、あの悩みと結びついた。
その悩みとは、セックスレスのことだ。
夫が私との営みを拒否していたのは、不倫が原因なのだろう。
不倫相手とセックスしていたから、私とはセックスする気持ちが無かったのだろう。
私のことは女として相手せず、他所で性欲発散していたのか!?
私は、夫に女として見てもらおうと努力していた。
外見も内面も努力して、女として見てもらおうとしていた。
だが、私の努力は実らなかった。
いや、実らなくて当然だったのだ。
なぜなら、夫は他の女で満たしていたのだから…。
ホント、許せない!
不倫していたなんて!
それに、私がどれだけセックスレスで悩んでいたか。
私の気持ちも知らないで、私を裏切っていたなんて。
私が夫を求めれば求めるほど、夫婦関係はギクシャクしてしまった。
こうなったのも、夫の不倫が全ての原因ではないか。
それに、ホテルに行くなんてそのお金はどうしていたのか。
最近、給料を渡してこなかったが、まさかホテル代に使っていたのか!?
家庭を捨ててまで、不倫にのめりこでいたのか!
私と子どもを裏切って犠牲にして、身勝手に不倫なんてしていたのか!
私がどれだけ節約生活をしているか。
日々、少しでも貯金できるように節約を頑張っているか。
夫は、私のことを全く理解していない!
もう完全に許せない!
仕事から帰ってきたら、徹底的に問い詰めてやる!