第3回 離婚相談
長期間不倫している夫から高い慰謝料取れるのか!?
離婚カウンセラーの
ミライです。
不倫中のカップルが会う頻度は様々です。
週1回、月1回といった定期的な不倫。
毎晩、自宅に帰る前に相手の家に立ち寄る不倫。
年に数回しか会えない心の繋がりの不倫。
今回の相談者は、10年以上も不倫相手と同棲している夫との離婚を決意した奥さまです。
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≪相談の背景≫
不倫夫から高い慰謝料をもらって離婚したい!
夫A氏(60代)
会社員
(相談者)※別居中
妻Bさん(50代)
専業主婦、パート社員、派遣社員
26歳(長男)
社会人
23歳(次男)
社会人
あぁ、来年には60歳か。
私の人生、なんだったんだろう。
私はもうすぐ還暦を迎える。
還暦を前にして、ふと自分の人生を振り返っていた。
しかし、振り返ってもため息しか出てこない。
充実した人生だったとは、とても言えない。
なぜか。
それは、夫と10年以上も別居状態なのだ。
夫は、単身赴任ではない。
やむを得ない事情でもない。
夫は不倫相手と同棲しているのだ。
夫の不倫が発覚したのは、20年ほど前に遡る―――
当時、私は40歳頃だった。
私は、子どもたち2人の育児で忙しい毎日を過ごしていた。
しかし夫は、そんな私の育児を手伝うことなく、自分の時間を優先していた。
本音を言えば、夫には家事や育児を手伝って欲しかった。
しかし、会社で仕事を頑張っている分、家では自由にさせてあげたかった。
私が育児に夢中になればなるほど、夫は育児に参加しなくなった。
夫への出来る限りの気遣いのつもりだった。
しかし、今思えば、それは失敗だった。
私が育児の全てをこなしてしまっていたため、夫は父親としての自覚がなかなか芽生えなかった。
良かれと思ってやったことが、結果的に裏目に出てしまった。
夫は、家事・育児を私に任せっきりで、外で遊ぶようになった。
会社の同僚と共に、夜遊びに精を出すようになってしまったのだ。
毎晩毎晩、酔っぱらって帰ってくる。
夫は、どこで飲んで来るのか決して言わない。
帰宅した夫のスーツからは、女性用の香水の匂いもした。
ある日、自宅に知らない女性から電話がかかってきた。
その女性は、名を名乗らずに一方的に話し始めた。
知らない女性
「A氏と別れてください。
あなたは夫A氏を幸せにできない。
A氏は、私が幸せにしますから」
意味が分からない。
何を言っているんだ?
この女は、いったい誰なんだ?
この時、混乱した私は何も答えられなかった。
その頃からだ。
夫に出張が増えたのは。
それまでは、主張などしたことなど無かった。
出張の頻度は、最初は月1回ほど。
しかし、半年後には毎週末に主張と言って家を空けるようになった。
さすがに、怪しいと思った私は、友人に夫の後を追跡してもらうことにした。
案の定、出張と嘘をついて女性と会い、夜は女性宅に通っていたのだった。
友人からの報告を聞いた時、さすがに動揺した。
やはり、夫には女がいた。
夫は不倫している。
しかし、離婚はできない。
離婚したら、夫の収入が入ってこなくなる。
そうなると、生活に余裕がなくなる。
シングルマザーとして2人の子どもを育てていくなんて無理だ。
夫は、不倫をしながらも生活費は払い続けている。
もし、問い詰めて給料を渡してくれなくなったら、私たちの生死に関わる。
今の生活を続けられるだけでも感謝しなければ。
私は、夫の不倫を黙認するしかなかった。
それからも、夫の不倫は収まる気配はなかった。
それどころか家を開ける時間がどんどん増えて行った。
家に帰ってくるのは週に3〜4回になった。
そして、遂には不倫相手と同棲を始めて、家に帰ってこなくなった。
私は、夫に何度も電話やメールをした。
子どももいるから、帰って来て欲しいと言い続けた。
だが、夫からはほとんど返事がなかった。
それでも私は、いつか夫はふらっと帰って来ると信じていた。
夫が、完全に家を出て行ってかれこれ10年以上経つ。
私は、派遣社員の仕事を始め、女手ひとつで2人の息子を育て上げた。
昨年には、下の子が社会人となり、2人とも無事に独立した。
子どもたちが巣立って、自分の人生を見つめなおした。
夫が今どこで誰と住んでいるかは分かっている。
だが、もはや夫は戻ってこないだろう。
籍だけしか残っていない夫とは、正式に離婚しよう。
もう60歳だが、これからは私も人生を楽しもう。
だが、老後の生活を考えると、お金の不安はある。
今まではなんとか働くことができた。
しかし、60代70代になるととても働けるか分からない。
こうなったら、夫から慰謝料と財産分与をもらって離婚しよう。
慰謝料は、多くもらえるに越したことは無い。
来年還暦を迎えるし、老後の生活を安定させなければ。
具体的に慰謝料はいくらくらいもらえそうなのだろう?
女友達が過去に、夫の不倫が原因で離婚した。
その時に弁護士に相談したら、不倫慰謝料の相場は100〜300万円と言われたそうだ。
私の場合、夫の不倫は20年近い。
完全別居は10年以上だ。
10年以上、夫は不倫相手と一緒に住んでいる。
その間、私は夫の顔すら見ていない。
これほど長い期間の不倫でも、一律100〜300万円なのだろうか?
夫は、10年以上も愛人と同棲生活を続けていた。
一般的な不倫より、かなりひどい方だろう。
その間、私はずっと耐えてきた。
本来なら、夫と共に家庭を築いていきたかった。
だが、神様のいたずらだろうか、幸せ家庭は過ごせなかった。
私は、毎日耐えて耐えて耐えて、生きてきた。
その間、子どもたちは元気に育ってくれた。
父親がいなくても、きちんと学校にも行って、宿題もこなしていた。
ホント、手間のかからないお利口な子どもたちだった。
私は、夫には恵まれなかったが、子どもたちには恵まれた。
そんな子供は、無事に2人とも社会人となって私の元から飛び立った。
そんな子どもたちに、私が最後にしてやりたいことがある。
それは、子どもたちに私の老後の迷惑をかけないことだ。
そのためには、夫から慰謝料と財産分与をたっぷりもらおう。
子どもたちからの仕送りに頼ったりせず、できるだけ迷惑をかけない老後を過ごそう。
それが、私が子どもたちに与えることができる最後の”愛情”だ。
夫は、そこそこの会社に勤めていた。
資産には余裕はあるだろう。
なんとか、私の今までの辛さをお金に換えることはできないか。
できるだけお金を受け取る離婚条件にできないか。
私のパターンは、特殊なのは分かっている。
だが、私の今後の人生がかかっているのだ。
難しい法律の事など、一人でで考えても分からない。
私はいったいどうしたらいいのでしょう!?
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≪離婚相談の内容≫
配偶者の不倫が長期間なら高額慰謝料の可能性有り!
相談者Bさんの夫A氏は、不倫相手と10年以上同棲していた。
妻Bさんは、子どもたちの独立を期に夫との離婚を決意した。
老後の安定のためにも、高額の慰謝料をもらいたいと思っている。
最初にお伺いしたいのですが、Bさんが離婚を決意した理由は何ですか?
新しい人生を進みたいのです。
今までは夫への未練とお金の問題から離婚に踏み切れませんでした。
しかし、子どもが巣立って私自身も60歳を迎えるにあたり、過去を清算して新しい人生を歩みたいと考えるようになりました。
ただ、老後の生活を考えると、できるだけ多くのお金が必要です。それに、ある程度お金があれば、介護などで子どもたちへ迷惑をかけることも少ないでしょうから。
そこで、長年不倫してきた夫と離婚すると同時に、長年苦しんだ分だけ多くの慰謝料をもらいたいと考えています。
前向きな考えですね。
10年以上不倫していたら、正直もう元の家族の形には戻れないのは理解できます。
私みたいに、夫に長年不倫され続けて、さらに夫が不倫相手と同棲をしているような人って他にもいますか?
配偶者の長年の不倫同棲に苦しんでおられる方は、たくさんおられます。
そもそも、配偶者に不倫がバレると、多くの場合は次の2パターンに分かれます。
1つは、きっぱりと離婚するパターン。もう1つは、不倫した側が反省して再構築を目指すパターン。
ただ、一部ですが、Bさんの旦那さまの様に、不倫がバレても何年〜何十年に渡り不倫を続ける人もいるのです。妻子を見捨てて、不倫相手と一緒に住み始めてしまう人もいるのです。
なるほど、私みたいに長期間不倫され続けている人もいるんですね。
周りの友人と話しても、こんなに長期にわたって不倫を続ける人なんていないので、どうしていいか悩んでいたのです。
私の場合、他の人の不倫よりも長期に渡って不倫に苦しんでいました。
したがって、不倫慰謝料は相場以上にもらえたりするのですか?
通常の不倫慰謝料の相場は100万〜300万円程度です。
しかし、配偶者が不倫相手と完全同棲して10年以上にもなる場合は、通常の相場以上の慰謝料が認められた例もあります。
似た状況での過去の判例を紹介します。
判例の紹介
最高裁判所 |
---|
昭和62年9月2日 |
大審院民事判例集41巻6号1423項 |
同居期間12年の後、夫は不倫相手と40年間同棲した事例で、夫は妻に離婚を請求した。
最高裁判所は、慰謝料1,500万円とした。それとは別で、財産分与も1,000万円も命じた。(その後、和解して合計1,500万円の支払いとなった)
この判例は、有責配偶者からの離婚請求であることもあり、慰謝料としては異例の高額となった。 |
東京高等裁判所 |
---|
昭和63年6月7日 |
判例時報1281巻96項 |
同居期間38年の後、夫が不倫相手と17年間にわたって同棲した。
東京高裁は、今後10年はある妻の老後に対して、離婚すれば婚姻費用も相続権もなくなることで生活への不安にさらされるため、夫から妻への慰謝料1,000万円と財産分与1,200万円の支払いを命じた。 |
≪今後について≫
紹介した判例では、いずれも10年以上も不倫相手と同棲している事例です。
不貞行為の慰謝料としては異例の1,000万円超が認められました。
なるほど。
かなり高額な金額が認められたのですね。
ただし、高額の慰謝料を請求する際には、注意点があります。
注意点?
それは何ですか?
高額の慰謝料を請求しても、相手にお金が無ければ受け取ることができません。
そのため、旦那さまの資力を十分確認しておくことが必要です。
貯金、不動産、株式、相続財産、退職金など、慰謝料の原資となるお金を改めて確認しておくべきです。
なるほど。
無い袖は振れないということですね。
あと、お子さまは昨年社会人になられたのですね。
10年以上の別居中、お一人でお子様を立派に育て上げられ大変だったのではないですか?
ホント、大変でした。
派遣の仕事は、契約が切られないように常に上司の顔色を伺っていました。また、子どもの大学受験が近づくと、受験料や入学金のためにアルバイトも掛け持ちしていました。
それでも、お金が足りないので、常に節約生活です。
子どもがたくさん食べるほど、私の食べる料は減らさざるを得ませんでした。
あと、もう5年以上新しい服を買ってないんですよ。
ただ、2人とも無事に社会人になれたのは、子どもたち自身が頑張ったからです。
私は、それだけでホントうれしいのです。
旦那さんは、Bさんやお子様の状況を気にしたりしてないのですか?
別居当初は、私から夫に子どもたちの写真や状況をメールや手紙で送っていました。しかし、当時は夫からの返事はありませんでした。
あ。そういえば、昨年夫から『子供達の写真が見たい』とメールが来たので送ってあげましたが…。
話は戻りますが、高額の慰謝料を請求する際は、ガンガン要求するだけでなく、『相手が払いたくなるような説得』も重要です。
むしろ、払いたくなるように仕向けた方が、話し合いは簡単にまとまる可能性があります。
えっ!?
どういうことですか?
慰謝料なんて、誰も払いたくないと思うのですが。
北風と太陽の作戦です。
法律でガンガン攻めるだけが解決法ではないのです。
しかも、Bさんの場合は旦那さまがお金を払いたくなる余地はあります。
えっ!?
ホントですか?
どうすれば良いのですか?
男性は、30代40代の頃は、仕事など”外”の事に力を注ぎます。
力が有り余って、“外”で不倫を頑張ってしまう男性もいます。
しかし、50代を超えると、若い頃の様なエネルギーが少なくなってきます。
すると、家族や子どもなど”内”を大切にする様になるのです。
それ、この前の同窓会でも話題になっていました!
旦那さまは、いま60歳を超えてますよね?
もしかしたら、今はお子さんのことがとても気になっているかもしれません。
どんな大人になったのか。
どんな仕事をしているのか。
そして、旦那さま自身に似ているのか。
旦那さまは毎日気になっているはずです。
なんたって、自分の血を分けた子どもなのですから。
確かにそうですね。
そこで、高額の慰謝料を請求する際に、こう言ってみてはどうでしょうか?
『あなたの子どもたちを育て上げた私に、十分な老後の生活費(慰謝料)を下さい。そうすれば、子どもたちはあなたを見直して、会いたいと言うかもしれませんよ』と。
おおぉ!
なるほど!!
ミライさんに相談してよかったです。
私の人生に未来が見えてきました。
頑張ってください!
応援しています!
配偶者が不倫相手と長期間同棲している場合、不倫慰謝料は超高額となる可能性はある!
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