第13話
5回目の離婚調停!婚姻費用が〇〇万円で決着!話は次のステージへ!
妻が出ていって6ヶ月半
本日は5回目の離婚調停です。
今回の調停では、部長クラスの裁判官(部長クラス裁判官)から婚姻費用がいくらになるか示される予定です。
投資用不動産の減価償却の資料は受け取りました。
提出ありがとうございます。
今までの議論を元に、裁判官は婚姻費用をいくらにするか見解を示されました。
いくらになりそうでしょうか?
はい、婚姻費用ですが…
この時、時間が止まった様な感覚になりました。
心臓のドキドキが止まりません。
全身から汗が止まりません。
どのような感覚でしょうか。
大学受験の合格発表の時。
好きな人へ告白後、返事を待つ時。
就職活動での面接後、結果を待つ時。
過去の様々な記憶が、蘇ってきました。
さぁ、いくらになるのか!?
妻側弁護士の主張なら、約15万円!
私の主張通りなら、8〜10万円!
やるだけのことはしました。
もう覚悟はできています!
歯を食いしばって、
調停委員の言葉に聞き入りました。
婚姻費用ですが、
裁判官がおっしゃった金額は・・・
10万円でどうでしょうか?
おおおぉ〜!
ホントですか〜!
私は、
思わず天を見上げてしまいました。
神様、仏様、アッラー様…。
世界の三大宗教の神々よ!
神々は私を見放さなかったのですね。
ありがとうございます。
本当にありがとうございます。
この瞬間、私は都内で一番輝いていると感じました!
窓の外から、勝利の女神が微笑んでいる…様な気がしました!
調停委員の言葉が続きます。
10万円とする理由を説明します。
不動産経営は今は順調と思いますが、今後も順調とは限りません。
場合によっては給与からの持ち出しも発生してしまう可能性もあります。
そのため、不動産収入は考慮しないものとします。
その代わり、ヤマトさんに譲歩していただきたい部分があります。
算定表から婚姻費用は8〜10万円となりますが、不動産収入が大きいので10万円とします。
この金額で、いかがでしょうか?
10万で合意できます。
完全に東京高裁の判例を反映させてきたな!
では、妻側弁護士にもお伝えするので、待機室でお待ち下さい。
今日は奥さまも来られているので、奥さま次第で今日にでも婚姻費用は決まりそうですね。
調停の部屋を出た私は、
廊下で両手を振り上げて、
大きなガッツポーズをしました。
東京家庭裁判所の歴史の中で、おそらく一番大きなガッツポーズだったのではないでしょうか。
待機室で30分程待っていると、
再び調停室に呼ばれました。
奥様の弁護士たちは、めちゃくちゃ抵抗してきました。
とても強い口調で『10万はさすがに低すぎる』と言ってきました。
ただ、裁判官がおっしゃっている金額であることを伝えると、しぶしぶ納得した様です。
最終的には、『婚姻費用は10万円でお願いします』とのことです。
婚姻費用については調停成立となりますがよろしいでしょうか?
はい、10万でお願いします。
では、これより裁判官を呼んで、婚姻費用の調停証書の作成に取り掛かります。
この後、
調停委員、
裁判官、
書記官、
妻側弁護士3人、
そしてヤマトが部屋に集まり、
婚姻費用の調停調書の確認が行われました。
妻の姿はありませんでした。
おそらく、待合室で待っているのでしょう。
裁判官が読み上げるのではいと返事をしていきます。
時間にすると5分程です。
その後、収入印紙を地下のコンビニに買って、裁判所の窓口に渡します。
これで婚姻費用の調停は成立しました。
さて、ここからは離婚についての話し合いです。
無事に婚姻費用が決まりましたね。
あと、離婚に関してはどのようにお考えですか?
ここは重要な点だな。
向こうが離婚条件を提示してこないなら、こちらから『離婚条件の話し合い』を提案してやろう。
ただし、『私が離婚しない選択肢を残しながら』だ。
もし相手がこの提案に乗ってきたら、この話し合いは圧倒的に私有利になる。
私が条件に納得しなければ、私は一方的に話し合いを打ち切ることができるからだ。
それに対して妻側弁護士は、裁判しても離婚判決は難しいので調停で決着をつけるためには、私に合わせるしかないのだ。
さぁ、この提案に乗ってくるかどうか…。
もし妻側が離婚を求めて裁判を起こしても、私は負けないと確信しています。
その立場を認識した上で、一つ妻側弁護士に提案があります。
私は『現況維持の人生』か『離婚の人生』を選べる立場にあります。
しかし、『離婚の人生』がどうなるか、具体的には生活レベルや面会交流の条件が分からなければ、そもそも選ぶことができません。
それを比べるためには、養育費や財産分与や面会交流の頻度などの数字を具体的を出す必要があります。
それらの数字が出てきて初めて、離婚に合意できるかどうか検討できます。
そのため、『離婚しないという選択肢を残しながら』離婚条件を話し合っても良いと考えています。
離婚は数字で決められないのが一般的だよ。
しかも、数字の話だけになると感情的になってしまうと思う。
その点は、私には理解できないなぁ。
私は、数字がなければ何も判断もできません。
今までの人生、仕事でも全て数字で物事を判断してきました。
そういう人間なんです。
私にとって、数字が何も無い状態で結論を出すことの方が不可能です。
また、それで感情的になることなども絶対に無いです。
ほう!
そうですか!
わかりました。
奥様の弁護士は、話し合いをするためにも財産の資料を見たいと言っています。
貯金や保有されている投資用マンション2部屋の詳細な資料を出していただけますか?
わかりました。
財産関係の資料一式を、裁判所と妻側弁護士に送付します。
次回からは、『離婚しないという選択肢を残しながら』離婚条件を話し合うことにしましょう。
こうして、5回目の離婚調停は終わりました。
帰宅後、今までの調停を振り返りました。
婚姻費用についての議論はかなり白熱したものでした。
妻側弁護士3人は、かなり強気で主張を繰り出してきました。
私は、素人ながらも色々と考えて主張しました。
当初、部長クラスの裁判官の言った算出方法では、婚姻費用は約15万円で決着するものと思われました。
しかし、私は諦めませんでした。
1週間不眠不休で調べることで、私の主張を支える東京高裁の判例を見つけました。
判例文全文を取得しに国会図書館まで行きました。
裁判官に強く印象付けるため、どのように主張すれば良いかを考えました。
最終的に、裁判官は私の主張を完全に認めて10万円との見解を示した。
婚姻費用の争いでは、素人の私が妻側弁護士に対して完勝したのです。
この日、5回に及ぶ調停を経て、やっと婚姻費用の金額が決まりました。
婚姻費用が10万円というのは、私にとってとても満足な結果です。
私は、頑張っている。
私は、強くなっている。
半年前に妻が家を出ていって、
弁護士から離婚を迫る内容の書類が来て、
裁判所から離婚調停開始の通知が来た。
突如として、自分で自分を守る闘いが始まりました。
妻はベテラン弁護士3人を雇っています。
妻側弁護士は早く裁判したいなどの単語で威嚇しながら、全力で私を攻めてきています。
一方、私は法律に関しては完全に素人です。
定期的にK弁護士にアドバイスは受けているが、調停にはずっと一人で出席しています。
毎日精神的に張りつめています。
しかし、なんとか自分を守れています。
次回からは、ついに財産分与の議論に移ります。
財産分与、養育費、そして面会交流などの話し合いが本格化します。
特に、財産分与についてはかなり白熱した議論が予想されます。
共同生活で資産はかなり増えました。
預金残高と投資用不動産合わせて、数千万円になるでしょう。
この財産を取り合う議論となるのは目に見えています。
妻側弁護士はどう切りこんでくるのか。
間違いなく、今までの人生で最大の争いとなります。
私の家系の歴史の中で、最も大きな金額の争いでしょう。
しかし、婚姻費用の争いで私は思い通りの結果に導けました。
引き続き、己を信じて突き進むのみです!
頑張れ!ヤマト!